愛車との出会い。

最近はめっきりと寒くなってきましたね。
冬はツーリングには厳しい季節と言われていますが、私の住んでいる地方では雪はめったに降らないので、冬の間でもバイクを利用することができます。
この前は、久しぶりにブーツを新調して冬のツーリングにも耐えられるような装備を着々と用意しています。
この、ツーリングをするための準備をしている期間というのが、私は良い時間だと思っています。
どこに行くかという計画すら立てていないのにわくわくしてきて、速く走りたくなるものです。
今回は、準備の中でも最初にやることについて、思い出を話そうかなと思います。
それは、現在の愛車、ドラッグスター400との出会いです。

スポーツからアメリカンへ

学生時代からバイクが趣味で高校を卒業すると、大学生になるまでの間に車の免許より先に大型二輪の免許を取得しに自動車学校へ通いました。
当時は、早いバイクが好きだったので、免許を取得した後はホンダのスポーツタイプのバイクを購入して、大学時代は休みのたびにそれを走らせて遠出をしたものです。
当時は体力もありましたし、とにかく遠くへ行ってみたいと考えたことから夏休みを利用して地方の友達と連絡を取りながら宿を確保し、一回のツーリングで3000kmほどの道のりを走ったりしていました。

しかし、時間がたつのは本当に早く、卒業を迎えることになった時、そのバイクを後輩へ譲り、自分自身は新しいバイクを買おうと考えたのです。
このころになると、ツーリングも弾丸のように短期間で長い距離を走ることよりも、景色を見ながらのんびりと風を切っていくようなツーリング楽しくなってきていたので、スポーツタイプよりもアメリカンタイプのバイクに乗りたいと考えるようになりました。
ところが、就職してからは中々生活のリズムを築くことができない上に、時間も限られてしまい、ツーリングはおろかバイクを探しに行く時間もありませんでした。

愛車との出会い

ある日、日曜日に日用品の買い出しついでに、近くのバイク店によって行こうと思い、ふらっと立ち寄ったのがきっかけでした。
そこにおいてあった、バイクの中でもひときわ目立つボディーシェイプと、アメリカンならではの風格に一瞬で目がうばわれてしまったのです。
それが、現在の愛車であるドラッグスター400との出会いでした。
この車種は、バイク乗りの間では人気の高いものだったので、私自身もそれを見る前から気になってはいたモデルです。
しかし、アメリカンに興味がわいたのもその頃だったために、人気があるということは知っていても実際の仕様などは全く知りませんでした。

ドラッグスターに試乗する

見とれているうちに店員が私に話しかけてきて、気になるようならば試乗してみてはいかがかといったのです。
その日は、時間もありましたので、早速市場をさせてもらうことになりました。
赤いドラッグスター400は、ずっしりとした図体でありながら、エレガンスも持ち合わせたようなバイクで、操縦は少し難しいのではないかと心配になりました。
スポーツタイプに慣れた私が、ハンドルも効かないと言われるアメリカンタイプの400ccとなれば、扱うのは大変だと予想したからです。

ところが、このドラッグスターは、見た目の割に非常にすっきりとしたハンドル回りで、運転に関しても非常に扱いやすいものであることが試乗して分かりました。
どうやら、人気の一因はこのことにもあったようで、女性にも扱いやすいような設計であったことから、様々な人に愛される車種となったようです。
これならば、アメリカン初心者の私でも乗りこなすことができるだろうと思いきって購入を考えたのです。

ローンでの購入

購入を決めたのは良いものの、当時の私は新卒の社会人一年目、お給料もお世辞にも高いとは言えず、ましてや貯金などはスズメの涙程度のものでした。
そこで、3年間は絶対に乗ろうと決心し、ローンを組むことにしました。
人気車種であったために、当時ではかなりの高額となっていたこのバイクを手に入れた時は、本当に興奮したものです。

それから、10年がたちますが、相変わらず私の愛車として、魅力たっぷりに動いてくれるドラッグスターは、まだまだ現役です。
バイクもそうですが、大切にして整備を怠らなければ、物は長く使えるものなのですね。