こちら葛飾区亀有公園前派出所に出てくる「CBX1000」

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」とCBX1000の関係とは?

「こち亀」のニックネームで愛されている「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は、派出所に勤務する警察官の生活や職務をユーモアたっぷりに描いた作品です。
この作品の中にはバイクがたくさん登場するのですが、その一つにホンダのCBX1000があります。
ホンダからラインナップされているバイクの中でも、特に根強い人気を誇るロングセラーな車種であるCBXですが、その中でもCBX1000は世界中のライダーから愛されているレース用マシンとしても知られています。

この作品に登場する本田速人氏は、交通機動隊に所属し、普段から白バイに乗って職務を行う巡査です。
その彼が勤務中に使用している白バイはCB750Fourというモデルですが、初期のころにプライベートで愛用していたのがホンダのCBX1000でした。
ただし、作品の途中からはCBX1000からGSX1300Rハヤブサへと機種変更したため、新しいエピソードの中にはCBX1000は登場しません。

CBX1000の特徴は?

CBX1000が登場したのは、ホンダのRC166がレースにおいて見事な成績を収めたことがきっかけでした。
RC166を原型とし、ロードレースのために開発されたのがCBX1000だったのです。
しかし発売当初はCBX1000は海外のみでの発売となっており、日本国内で購入不可能なモデルでした。

その理由は、ホンダが自主規制をしたからです。
CBX1000が最初に発売された1970年代はバイクの開発が激化しており、社会的に不相応だと思われる車種などはメーカー側が自主的に出現を防止するという慣習があったのです。
当時は750ccを超える大型バイクの販売が自主規制されていたため、必然的にホンダもCBX1000の国内販売を自主規制せざるを得なかったのでしょう。

そんなCBX1000が日本国内で初めて販売されるようになったのは、1988年のことです。
海外で販売されていたCBX1000がアメリカからヨーロッパへ渡り、ヨーロッパ仕様へとカスタマイズされました。
そこから日本仕様へと仕様が変更されて、日本へ逆輸入されたのが始まりです。

CBX1000の魅力は?

CBX1000の魅力は、開発までにたどってきた経緯があります。
もともとはロードレース用バイクのレプリカ版として開発されたCBX1000は、その後クルーザータイプへとカスタムされました。
しかしバイクに装備されている各パーツの中には、大型バイクの名残を感じさせるスペックが色濃く残っています。
例えば、エンジンは6気筒にこだわっている他、パフォーマンス面でのバランスも絶妙に保っています。

最初に誕生したのが約40年程度も前のレトロなモデルなため、専門ショップでレストアを行うバイクオーナーが多いという点もCBX1000の魅力と言えます。
少年だった頃に憧れたバイクを手にする喜びを、CBX1000が感じさせてくれるのかもしれません。